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 実践をスタートした皆さんへのアドバイス



実践をスタートした皆さんへのアドバイス(と言うのはおこがましいですが)

(3)学会発表してみよう

 後述しますが、学会誌に論文を投稿し、編集委員(一定の実績がある研究者)の査読を受けて掲載されるというのは、かなり敷居が高い作業になります (私の場合で、打率5割を切ります)。一方で、学会の大会で発表するくらいであれば、もちろん学術論文の体裁を整えた上で、学会指定の様式を使って書かなければいけませんが、 他の研究者からの査読は原則としてないので、比較的簡単に学会の大会での発表をすることができます。
 なお心理系の論文の体裁としては、概ね(1)(研究に至った)問題・背景、(2)(研究)方法、(3)結果、(4)考察、(5)結論、(6)引用文献という順番で書く必要があり、 全ての論文には「新奇性(新規性)」が求められます。これまで分からなかった新しい発見があった、先行研究からさらに進んだ知見が得られた、先行研究と異なる結果が出た、 先行研究を再考し詳しく分析し直した、先行研究とは異なる対象で実施したなど「先行研究を踏まえた、その研究の位置づけ」が必要になります。単に「私はこう思う」ではダメなのです。
カウンセリングや就職支援、人生相談で「全く新しい知見」は多くないと思いますが、
のように、研究者本人(あるいはその分野・業界)の興味や関心を踏まえて、何らかの「新奇性」を訴える必要があります。 特に学術的バックグラウンドが弱い方の論文では、こうした先行研究の調査が弱いことが多いように感じます。大会で発表される前には、 しっかりと先行研究を(とりあえずネットでも構いませんので)調べておくことをオススメします。可能であれば、発表をしたことがある方や 論文を書いたことのある方に事前に読んでもらうとなお良いでしょう。
 学会によっては「研究委員会」や「研究相談」「研究サロン」などの名称で、論文の読み方や書き方を教えてくれる組織や場面がある場合もありますので、 ぜひご活用ください。

※注1:発表する場合は「自分の発表時間の直前に行く」のではなく、分科会が開催される時間の前に行くようにしましょう。そして事前に分科会の座長、他の発表者と挨拶をしておきましょう。発表が終わったら勝手に帰るのではなく、できるだけ分科会が終わるまで参加しましょう。聴衆が少ないと発表者は寂しいものです。聴く側であればある程度発表を選ぶのも仕方ないと思いますが、主催者は分科会ごとにテーマを持たせていることも多いものです。発表者は分科会にできるだけ貢献するようにしましょう。
※注2:もう1つ、特にカウンセリング事例を発表をする場合には注意していただきたい点があります。クライエントに配慮するという、「倫理的な問題」です。
ということに注意する必要があると思っています。


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