研究内容の紹介


水循環に関する観測研究
 水がどこから、どのような経路で大気・地表間を循環しているか?この問題への解答は、水の相変化に伴う潜熱交換が地球大気の気候に関連することから、非常に重要になります。
 「水分子」を構成する酸素・水素原子は、それぞれ質量数の異なる安定同位体(18O・2H)が存在します。これらは海洋から水が蒸発したり、上空で水蒸気が凝結して雨になるなどの相変化を起こすとき、重い同位体は液相に、軽い同位体は気相に移動します。この性質を利用して、本研究室では水の安定同位体をトレーサーとして、どこで蒸発した水蒸気か、どのような経路を通ってきたか,という水循環を解明する観測研究を行っています。