教育の理念
生物個体の持つ様々な機能は生体内の物質変換過程がもたらす総合的な結果であるとの立場から、この作用機構を物質的に解明・評価することを通して、われわれの生活、文化、産業活動に有益な技術を確立することを目的とし、動物・植物・微生物といった生物全般を対象としてこの作業に携わるのが応用生物科学科です。そのなかで学部教育は、生命の諸段階における生命現象の多様性と共通点を物質的レベルで理解・深化させるための教育の実現が理念であります。
教育方針
応用生物科学科の学部教育においては、生命現象とくに個体以下の生命が有する科学的法則を物質レベルで理解し、利活用するために必要な基礎知識と実験技術を習得させることを主旨としています。そのために化学の基礎知識に加え、生命現象の各段階における諸法則を扱う科目を効率的に配置しており、さらに人間にとって利益・不利益を併せ持つ微生物の機能に関する科目を設置し内容の充実を図るとともに、これら技術の応用と展開の場における工夫とアイディアの実際を教育するため、秋田県の生物産業の実態を考慮して、食品と醸造に関する科目を設けています。
もちろん、これらの課程教育と教養教育の中で大学生としてふさわしいものの見方や問題発見能力、得られた知見を社会に伝えるコミュニケーション能力をしっかりと身につけさせた上で、仕上げとして卒業研究では未知の問題に自己の知識と技術を総動員して解決に当たるということを体験させ、生命関連技術の有効性とその限界をわきまえた学生を社会に送り出すこととしています。
カリキュラムの特徴
- 生物の物質交換機能をその基本原理・法則から理解し、農林水産などの生物資源を高度利用するための基礎と応用について学びます。
- 専門科目では、生物化学、分子生物学、細胞生物学、生物有機化学、微生物学の基礎から先端的成果まで、さらに食品科学、醸造学を加えたバイオテクノロジーの全分野を学習します。
- 各研究室が持ち回りで指導し、実験技術と考察力を養う実験科目「応用生物科学実験I・II」、そして研究室ごとの研究課題に基づいて、思考力と発表力を涵養する実験科目「応用生物科学科研究室実験」を設置しています。
- 希望により食品衛生管理者資格を取得できるような科目群も設置しています。
科目リスト
●生物化学Ⅰ ●分子生物学Ⅰ ●生物有機化学 ●微生物学Ⅰ ●遺伝学Ⅰ ●植物生理学Ⅰ ●植物病理学 ●生物無機化学 ●気象学 ●土壌学 ●植物学概論 ●地域資源経済学 ●作物生産学総論 ●農村社会学 ●農業経営学 ●農業・農村基礎実習 ●生物化学Ⅱ ●発酵学概論 |
●微生物学Ⅱ ●食品科学概論 ●酵素化学 ●哺乳動物のバイオテクノロジー ●分子生物学Ⅱ ●細胞免疫学 ●細胞生物学 ●遺伝子工学 ●細胞工学 ●バイオ機器分析 ●有機合成化学 ●有機物理化学 ●応用微生物学 ●食品衛生学 ●公衆衛生学 ●食品化学 ●醸造プロセス工学 |
●食品製造学 ●細胞生物学 ●応用バイオメトリクス ●食品分析・評価論 ●醸造微生物学 ●生物工学 ●生理学Ⅰ ●生理学Ⅱ ●動物遺伝資源管理学 ●森林資源利用学 ●応用生物科学実験Ⅰ ●応用生物科学実験Ⅱ ●応用生物科学科研究室実験 ●卒業論文 ●インターンシップA ●インターンシップB ●キャリア開発講座 |
