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地域ビジネス革新プロジェクトの教員が日頃考えていること、研究成果や取り組み、学生たちとの日常についてご紹介いたします。

2020.07.02 PM 09:19

今年の輪読について

今年は、私の担当のゼミではいつもより難しいテキストを輪読しました。

それでもみんな、よくがんばって読んでくれたと思います。

知らない用語が出てきても、とにかく最後まで読んでみると言うことが大事です。自分の理解力で簡単に読めるよりも、少し難しめのものを読んでおくと、卒論のときも苦労しない力が付くと思います。

そう思っていたら、最近逆の話しを読んで、心動かされました。

「お前はまだ本を読むな。書いてあるのはだれかが書いたやつの引き写しかもしれんぞ。お前はまだ人の話を聞くな。だれかのしゃべったことの又聞きかもしれないぞ。みろ、この大地を。地球上に生命が誕生して39億年、巨大な太陽のエネルギーのもとに、人間活動によるプラスやマイナスの影響も加わった、ドイツ科学研究財団が何千万マルクの科学研究費をくれてもできない本物の命のドラマが展開しているではないか。お前はまず現場に出て、自分の体を測定器に市、自然がやっている実験結果を目で見、手で触れ、匂いを嗅ぎ、なめて、触って調べろ」(宮脇昭『鎮守の杜』p.31)

 

これは、植物の研究をしている人が、ドイツに留学して先生に言われた言葉だそうです。すでに、研究者となった人が留学しているので、読むな聞くなでよいと思いますが、まだ基礎が出来ていない人にとっては、そのようなわけにはいかないと思います。私も、なかなかこのような境地には達することが出来なさそうですが、確かに他の人の書いたものを読んで、かえって見方が曇るということは、割とあるのではないかと思います。

カテゴリー: 教員の活動