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地域ビジネス革新プロジェクトの教員が日頃考えていること、研究成果や取り組み、学生たちとの日常についてご紹介いたします。

2018.03.15 PM 04:29

テストの点数の分布はどうなるのが良いのか?

先日、会議で成績評価のあり方が話題になったことがありました。得点が正規分布になっているかどうかとか、そのような類いの話です。

このことについては、テスト問題の作り方から、採点の仕方まで自分なりにいろいろ考えてやってきたつもりですが、改めて自分のつけた成績の分布をグラフにしてみました。中途半端な点数ですが、27点満点です。

縦軸が人数ですが、特徴としては、いちばん点数の高いグループと、そのしたのグループとで、山がふたつあることです。大学入試などでは、こういう2つ山が出来るのが理想だという人もいます。正規分布だと、人数が固まって山になっているところに合否の分かれ目がきた場合、多くの人が1点差で泣くことになるからです。合格の人の山と、不合格の人の山がわかれていれば、確かにわかりやすいですね。実際には得点の分布は公表されないでしょうけれど。

あと2017年は得点が下位のグループが多くなっていますが、これは講義内容もテストの内容も難しくしたからです。今までは、使っている教科書に書いてあるとおりに教えることを重視していましたが、もっと卒論とかに使えるレベルまで教えたいと考えて、そのようにしました。

それで、どんなふうな成績のつけ方にしたいのかというと、ある程度勉強すれば良い点数がとれるが、何も勉強しなければ全然出来ないのが良いだろうと思っています。そういう観点からは、2017年の成績の分布は、私の狙いどおりになってきたのかなという感じがしています。

それでは、どんな試験問題によってそのような分布にするのかというと、すべて記述問題にします。何を書くかも、あまり細かく指定しません。これで何も勉強していない人は何も書けなくなります。そして、採点の時は、重要なキーワードが書いてあるとか、正確ではないが考え方を説明できているとかいうところに部分点を積極的に与えるようにします。そのような採点のやり方を学生に伝え、できるだけ多くの文章を書くように指示します。

このやり方だと、同じ難易度の問題であれば、選択肢から選ぶよりも記述式の方が、間違いなく平均点は高くなります。選択肢を間違えてしまったら得点は一切与えられないですからね。学生に聞くと、選択肢の問題の方が好きだという答えが返ってくるのですが・・・。

このやり方の難点としては、グラフにあるように、成績の低い人がでるが、満点に近い人も続出してしまうところです。部分点をたくさん取れた人がそうなりますので、この満点の山の中にも、特に良い人とそうでもない人の差はあります。でも、それで良いのではないかと思っています。大学の評価は絶対評価なので、理解すべき目標に到達していれば、全員に満点を出したってよいのではないでしょうか?

カテゴリー: 教員の活動