Fluid Systems Engineering Laboratory
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磁性流体キャピラリージェット

 リング状のマグネットに磁性流体を吸着させてアクリル平板の上に置き,その系を鉛直方向に10 Hz程度以上の振動数で加振すると,リング中心から非常に微細で長い磁性流体のジェットが周期的に生成される.ジェットの生成周期は厳密に加振周期に一致する.その際,振動数あるいは振動振幅(比較的小さい値)を変化させると,発生する磁性流体ジェットの特性(ジェットの直径や上昇高さ)を変えることができる.また,振動条件によっては磁性流体ジェットではなく,極めて微小な磁性流体液滴をリング中心から飛び出させることもできる.この系においては,振動によってマグネットと平板との間の磁性流体中に円形状の圧力波が周期的に生成され,その波動が伝播してリング中心にフォーカスされて高圧部を生成し,液滴あるいはジェットを形成する.また,磁場の作用が磁性流体の液滴運動およびジェット運動を鉛直上方に助長している.
 写真は,外径30 mm,内径12 mmのフェライトマグネットに磁性流体を5 cc吸着させて,振動振幅0.17 mm,振動数25 Hzで振動した場合に生成された磁性流体噴流が収縮方向に向かっている瞬間を示している.磁性流体ジェットの上昇高さは,振動振幅の数千倍にも達する.そのため,写真において磁性流体ジェット上部に見える液滴は噴流の崩壊によって生成された上昇中の液滴および下降中の液滴が入り混じって撮影されている.肉眼でこの現象を観察した場合は連続的に噴流が生成されているように見える.

噴流生成の原理および噴出速度に関する文献
Jet Formation of Magnetic Fluid with Vibration of an Annular Magnet
S.Sudo, K.Ise, and S.Kamiyama
Journal of Magnetism and Magnetic Materials, Vol.252, pp.162-165(2002).

噴流の崩壊特性と液滴の生成に関する文献
Droplet Production from a Capillary Jet of Magnetic Fluid under a Magnetic Field
S.Sudo and K.Ise
International Journal of Applied Electromagnetics and Mechanics, Vol.19, Nos.1-4, pp.169-174(2004).


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Last updated: July 6, 2005

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