CGといってもいくつかの技術レベル,手法があります。まず,Aのようなコンピュータの中で空間を作成し,素材や色や照明を設定し,ある視点を設定(動線-アニメーションの場合)して,計算させるものがあります。またBやCのように,写真などを加工することもCGの一つといえます(フォトレタッチ)。Cのように色を調整したり,モノクロにしたりできるのも,コンピュータで写真を加工する上でメリットと言えるでしょう。
コンピュータの中でCADなどを利用して空間を作成することをモデリングといいます。その後の計算のことをレンダリングといいます。CGの作成はモデリングの緻密さと,レンダリングの設定の細かさによるところが大きく,その代わり計算に膨大な時間がかかるようになります。
レンダリングにはいくつかの精度,方法があります。ここでおみせしているものは,全てレイトレーシング法という手法です。レイトレーシング法は,あるスクリーンの一点に到達する光を全て追跡し,シミュレーションするという方法で,かなりリアルな空間を作成することが可能な手法の一つです。当然光源が多く,物質,特に透明や半透明の物質が多いと,屈折その他の計算が増え,何時間も計算にかかるようになります。
霧などを正確に再現するための手法としてはラジオシティという方法もありますが,レイトレーシングよりも計算にかなり時間がかかります。
簡単なCGとしてはフォンシェーディングなどもあります。フォンシェーディング程度であれば,現在高速なCPUを搭載しているマシンやWindowsNTなどのOpenGLに対応した高価なボードを搭載しているマシンであれば,モデリングの最中にリアルタイムで表示することが可能になりつつあります。(前にもどる) |