われわれが何かを考える・判断をするためには、
前提となる価値基準や理論、仮定が必要である。
これらは複雑なセットになっていて、
その全貌を把握しがたい。たとえば
物理学・化学・生物学・数学の知識と応用力、
日常的な常識、宗教や社会の要求、個人的な嗜好、
直感や第六感、思い込み等々。
全ての基準や仮定に科学的な裏づけがあるわけではない。
しかし価値基準や理論、仮定はそれぞれ関連しあっていて、
(もし効果的に機能しているのなら)お互いに矛盾しない。
こうした要素がつくる体系を知的なフレームワークという。
思考の前提条件の集まりを、建物や機械の骨組みに喩えている。
しっかりしていないと自重で崩壊するところも建築物に似ている。