整備計画・活動予定

このページでは、水辺の整備計画と今後の活動の日程を紹介しています。

整備計画

●設計案(全体図) vill-plan

●設計案(大池) hati-plan
これが私達の創る水辺です。
水路(川と呼称)を軸に大小2つの池を整備し、村内に連続した水辺環境を創造し、活用することを想定しています。

●全体の概要
まず生物の生息空間および人的交流拠点の核として大小2つの池を整備し、それらを川(*1)によって連結、
様々な性格の生息空間(ハビタット)を持つ、連続した水辺環境を創造します。
そしてこれを村内における多目的利用と動植物の生息の場として整え、“人と人”、“人と生き物”との交流の場へと発展させていきます。

*1:流れを持った生態学的回廊、後述するコリドーと呼ばれるものに当たります。


●各部詳細

川:
池へと水を供給する“道”であるとともに、それ自体が生物の生息空間でもあります。
水辺に存在する多様なハビタットを結びつけ、水辺全体をひとつの連続した空間として機能させるという、
生態学的回廊(コリドー)としての重要な役割を担います。
動植物の出入りや定着を容易にするために川の両脇には緩やかな傾斜を設け、人工的護岸は必要最小限に留めます。
整備範囲は水の流れる部分だけではなく、その周辺のエコトーン(移行帯)も含みます。
―――
全長:125.0m
川幅:0.5〜1.0m
形状:緩やかなS字、支流あり(将来的に整備)
土質:0.7m以深から粘土層
水源:農業用水(八郎湖の水です)
取水:圃場の用水路から
排水:圃場の用水路へ
川脇:緩やかな傾斜
川底:石敷き区間や砂区間などのように性格の異なるハビタットを設け、多様な空間を創出
護岸:洗掘の可能性のある場所を杭や石などで護岸。その他の場所では、人工的護岸は基本的になし


小池:
「実際に水に入れる空間が欲しい」との要望により整備することになった池です。
多目的に利用できる場として、また生き物と身近に触れ合える場として整備したいものです。
しかし現在、小屋との位置関係上の問題で小池の造成には難があります。その場合にはワンド(*2)として整備します。
―――
基本データ (小池)
形状:円形
直径:8.0 m 
最大水深:0.5 m
施工:周囲を杭・石で護岸し、水底の一部には石や丸太などで足場を整備します。

基本データ (ワンド)
形状:ゆるやかな円弧
全長:約5.0〜8.0 m
全幅(最大幅):約2.0 m
最大水深:0.5 m
施工:周囲を杭・石で護岸し、水底の一部には石や丸太などで足場を整備します。

*2:川の本流に繋がっていながら、川上に存在する構造物などが原因で流速が緩やかになっている部分のことです。小さな入り江という例えが分かりやすいでしょうか。

大池(八郎湖池):
私たちの整備する水辺の中核となる池。観察設備として木道を設置します。
干拓前の八郎湖を1/1000に縮めた形の水辺として整備し、多種多様な生物の受け入れ先として機能することを期待しています。
将来的な周辺植生の目標については、旧八郎湖(干拓前の八郎潟)の湖岸再生と位置付けており、水底部の起伏(形状)についても旧八郎湖を基に設計。
創造と活用にあたっては“八郎湖”というテーマを追求します。
活用の詳細については「活動目的・目標」のページを参照されたいが、一例として水生植物による水質改善効果を調査するなど、大学としての研究的手法を導入。
少しずつでもいいから実際の八郎湖の水質改善に寄与できることを目指しつつ、
水質が改善して湖岸植生の復活した“未来の八郎湖”というモニュメントを、この池に提示すること。ここに八郎湖の未来を創るということ。
これが、再現・再生の一歩先を見据える私たちがこの池に掲げる(約束する)最終目標です。
―――
基本データ (大池)
形状:八郎湖(おおよそ楕円形)
大きさ:13.0 m×24.0 m(実際の八郎湖の1/1000スケール)
最大水深:約1.0 m
平均水深:約0.5 m
観察設備:木道
基本データ (木道)
総延長:約20.0 m
幅:0.6 m
使用材:未定(秋田杉の使用を検討)
設置位置:計画水面から約0.3 mの位置(設置箇所の水深は約0.2 mで計画)
形状:Y字型


活動予定(作業日程)

現在の進行過程は…「再生 〜発展の過程〜」です。

●2010年 *おことわり*
天候や薫風・満天フィールド交流塾をはじめとする学内のスケジュール、その他の事情により、日程や計画に変更や遅れの生じる可能性が十分に考えられます。
作業日程と整備計画に関しましては、あくまでも目安とお考えください。




秋田県立大学 薫風・満天フィールド交流塾 八郎湖・輝水交流ネットワーク
Since10.2008
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