秋田犬保存会の小笠原圭一先生のお話によると、秋田犬には、トラ、アカ、ゴマ、ブチ、シロの毛色を持つ犬がいます。詳しくは秋田犬保存会のホームページをご覧ください。
トラは墨絵のような黒い毛が縞をなす犬です。アカは赤褐色の毛を持ち、良く見かける人気の高い犬です。ゴマ、ブチは現在は少なくなりつつあります。
シロは左の写真からわかるように眼、鼻ではメラニン合成があるため、アルビノではありませんが、真っ白な毛を持ち、風格があります。
小笠原先生のお話ではシロは劣性遺伝のようですが、アカとアカからでも、場合によってはトラとトラからも生まれることがあるということでした。
そこで私たちはヤマザキ動物看護短期大学 小黒らと共同で、秋田犬のシロが生まれる遺伝的な背景を研究しました。
シロの犬がかなりの頻度生まれている家系のさまざまな秋田犬の口腔内細胞を、秋田犬協会の黒瀬先生からいただき、メラノコルチン1型受容体のゲノム遺伝子中のヌクレオチドの変異(SNP)を調べました。
その結果、ある変異がホモの犬(劣性ホモ)の場合だけ、例外なく毛色が白になることが明らかになりました。
私たちはこのように秋田犬の毛の色がどのような遺伝子の違いで決定されているかを明らかにしたいと思っています。
重源の白
(秋田犬協会 黒瀬先生よりいただいた写真)
共同研究者: 小黒-岡野 美枝子博士
本田 三緒子獣医師
山崎薫博士
研究の詳細はヤマザキ動物看護短期大学ホームページへどうぞ(準備中)