WWWが整備されていることに感謝します。
かくも簡単に情報が発信できるシステムを社会基盤として持てていることに。
また多くの学術的な情報が、かくもたやすく手に入ることに。
それらサイトを記述し管理されている方々に。

the Rに。MS-Excelに。
これらと、PCがなければ、とてもこんな研究はできませんでした。

先行研究に。
このサイトでは多くの仕事を批判していますが、
他に手段がなかったころに方法を提供していた功績を否定するものではありません。


分子生物学に。
人類の未来はこれの今後の発展にかかっていると思います。


このサイトは科学者としての仕事の一環として作成されています。
自らの研究の成果を広く社会に還元するのは義務ですが、
それよりも得た知識をシェアすることは科学者としての大きな喜びでもあります。
また私の雇用主である秋田県立大学もこれを推奨しています。

一方で、このサイトには(株)スカイライト・バイオテック社と、
同社のサービス SuperNORMに関する記述があります。
私は同社のChief Scientific Advisorで、
SuperNORMに関しての助言・指導をおこなっています。
私には、同社が持つノウハウや、同社が使っているプログラムの
ソースコードを秘匿する義務があります。

またパラメトリックな標準化については
複数の国際特許が申請・取得されており、
それぞれ秋田県立大学、
(株)東大TLO、
(株)リクルートTMD
によって管理されています。
私はこれら特許の使用料に利害を持っています。

だからといって嘘を書いたりするわけがないでしょう? でも、

以上、ここに利益相反の可能性があることを宣言いたします。

当初、こうした研究を始めたころは、
Excelのアドオンのようなツールを作って配って、それでオシマイにしようと考えていました。
でも、技術的に難しかった。
いろんなチップがあって、
さらに実験室ごとにクセみたいなものがあったりして、
それらをカバーするようなツールは実現が困難なのです。
また、誰にでも使いやすいツールを作るのはやはり困難です。
そりゃ、いいかげんなもんだったら、なんとかなるんでしょうけど。
parametricに何かを決定していくためには、「判断」が必要になるのです。
ぜんぶ機械まかせにする(ということは、あらかじめメルクマルを決めておく)のは、
いささか危なっかしい。

昔からマイクロアレイをやっていた方は、
スポットの位置決めを目と手でやった経験がおありでしょう。
あれはたぶん、研究者がやるべき仕事じゃあない。
データの標準化もその類の仕事だと思うようになりました。
必要なんだけど、他のことに忙しい人がたまにやるのではなくて、
”職人”がさくさくとやったほうが効率も仕上がりもよいだろう。

そこで、人手が必要になりました。
そのためにビジネスの枠組みを使うことになって、
いろいろあって、
この会社が創立されました。
私は創立者の1人で、CSAです。
現在、スカイライト社はほかの仕事をいっぱい抱えていて、
データ解析をやる社員はそうたくさんいるわけではありません。
でも私は、なんとなく言いだしっぺとしての責任を感じています。
だから、よろず相談ごとにのりますし、統計学の講義をすることもあります。
というか、結局、コードは私が書くようになりました。

でも経営には首を突っ込まないようにしています。
うるさがられたくないんです。

こうやってサイトをつくったり、論文を書いたりして
科学者としての仕事をこなしていくと、同社の益になることがあります。
利益の一致です、これは気持ちのいいもんです。
ある種のsynergy effect があるのかもしれません。

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