そもそもトランスクリプトームとは

ひとつの細胞中のすべてのmRNAの集まりである。
--- ある教科書(GENOME2)では、わずか7語で定義されている。

遺伝情報は、ゲノムに4ビットの暗号で書かれている。
遺伝情報には質的なものと量的なものがある。
質的なものはタンパクの一次構造であり、量的なものはタンパクの細胞内の濃度である。

このうち量的な情報は、
まずmRNAの濃度としてこのひとまとめトランスクリプトームの中で、
初めて実体をともなったものになる。

トランスクリプトーム研究の目的は、
ゲノムのもつ量的な情報を解読することにある。
もちろん最終的に働くのはタンパクで、とくにその活性が問題になるのだが、
全くわからないものに最初に手をつける段階にあって、
まず解析しやすいのがmRNAのレベルであった。


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04 Jan 2005
小西智一

秋田県立大学
生物資源科学部/地域共同研究センター