秋田県立大学通信 No.1 〜 本荘キャンパスnow 〜
広報ゆりほんじょう(平成17年6月1日発行) より

研究紹介(1)

機械知能システム学科 熱工学講座 伝熱工学グループ 日向野三雄助教授


  「熱がある」と聞いた時、皆さんは何を思い浮かべますか。立っているのもおっくう?ウンウンうなって寝ている?恋心・・?恋は専門外なので別にして、早く「熱」を下げ元気になりたい一心で、氷枕で頭を冷やしたりするでしょう。「熱くなった頭から冷たい氷へ熱がどのように伝わるのか」といった身近な熱現象から音速の数十倍で飛翔するスペースシャトルの断熱まで、「熱」と「温度」をキーワードに自然現象を理解して生活に役立てようとする研究・・・を「伝熱工学」とかだります。
 さて、みそ汁の入ったおわんの中に渦ができるのをよく見ますが、おわんを強力な磁石の中に置くと、流れが静止したり逆に加速します。これは磁石にくっつかないはずの水が磁場の影響を強く受けた結果なのです。
 この様な非常識の世界を赤松正人博士(写真後列右端)と共に研究し、これに関連したテーマで一昨年の春、本学大学院最初の工学修士を送り出しました。今年の卒業生は三人です。
 また地域貢献として、県内企業が抱える熱技術相談に応じ、機械技術を導入した新しい酒造りも試行しつつ、各地でポリ袋熱気球、紙飛行機などで楽しく遊ぶ「でまえ科学教室」も開催しています。
 写真の女性はサンサンイー博士で、本荘の皆さんに感謝しながら子供の待つミャンマーに帰国しました。


写真



▲サンサンイーさんの歓迎会
 
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