秋田県立大学だより No.32 〜 ようこそ本荘キャンパスへ 〜
本荘市市政だより(平成17年2月20日発行)より

研究紹介(20)

経営システム工学科 人間環境工学講座 環境工学グループ 金澤伸浩助手


  人間環境工学講座の環境工学グループでは、漆川芳國教授と私、それから成長著しい学生六人で、環境工学の幅広い研究を行っています。環境工学とは、居住環境から地球環境まで、さまざまな環境問題の解決策を提案する学問であり、化学や数学、経済や心理学などの知識、分析機器やコンピュータなどの道具、化学分析や実験、計算予測などの方法、つまり科学技術すべてを活用します。
 卒業研究では、環境汚染(負荷)を金額などで表し対策を促す環境会計、環境リスクとマスメディアの伝達情報の研究、樹脂を使った吸着浄化技術の研究なども行ってきました。最近は、微生物遺伝子(DNA、RNA)の量を測定する方法や、重さの違う元素の量(安定同位体比)を測定する方法の研究が中心になっています。これは、生活や産業活動によって排出された物質の微生物による分解量、つまり自然浄化能力を予測したり、発生源(物質循環経路)を特定するのに役立ち、解決策を考える上で貴重な情報になるはずです。これまで下水を研究対象にしてきましたが、今後は子吉川流域はじめ、本荘由利の河川水や土壌を広く調べていく予定です。
 環境対策に関わるご相談や講演依頼などがありましたらお気軽にお寄せください。


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▲安定同位体比質量分析装置
 
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