秋田県立大学だより No.9 〜 ようこそ本荘キャンパスへ 〜
本荘市市政だより(平成15年1月20日発行)より

研究紹介(3)

建築環境システム学科 都市アメニティ工学講座 小川淳二教授


   都市アメニティ工学講座では、市政の各種業務を支援し、市民へのサービスを向上させる新しい情報システムの研究開発に取り組んでいます。平成十三年十二月に発足した本荘市地理情報システムプロジェクトチームとの共同研究を通じ、各種システムの提案・試作を行ってきました。
 この研究開発は時空間地理情報システムという技術が基礎となっています。これにより、煩雑だった業務も簡便になり、従来は難しかったサービスも可能となります。
 例えば、街灯が消えていて復旧して欲しいとか、除雪をして欲しいとか、さまざまな要望を、皆さんが市役所に伝えた場合、市役所では効率的に対応しなくてはなりません。そこで、いつどこからどんな要望があったのかを計算機に記録してゆき、最も効率よい対策方法を算出します。こうすることで、より迅速に、より多くの要望に対応が可能となります。
 万が一、災害が発生した場合には、各避難所でどこの誰が避難したかを確認し、そのデータを災害対策本部に送ります。対策本部では各避難所からのデータを分析し、避難できていない住民を割り出し、救出に向かいます。この地理情報システムは、消防活動や救急・救命活動にも適用が可能となります。


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▲時空間地理情報システムで本荘市役所の近辺を表示した例
 
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