makoba.Lab@APU

ICRマウス卵子(受精後3日目)


受精後2.5〜3日目になると割球数は約16個になります。
このとき,割球どうしの境目が不鮮明になり,桑の実のように見えることから「桑実胚(そうじつはい)」と呼ばれます。
桑実期胚では,割球どうしの細胞膜表面が融合するためにこのように見えますが,それぞれの割球の細胞質はしっかり独立しています。

桑実期であり,かつ,割球どうしが更に小さくまとまった状態の胚を「収縮桑実胚」とよびます。
このとき,中心付近に存在する割球集団が将来「胎仔になる細胞系列」へと分化を開始します。
逆に,周辺部に存在する割球集団が将来「胎盤になる細胞系列」へと分化を開始します。

この「分化の開始」は,哺乳動物における「最初の細胞分化」であると考えられるので,本研究室では「収縮桑実胚」に注目しています。