保護者の皆様へ(12月15日)

 秋田県立大学学長の小林淳一でございます。

 前期授業は、オンライン、オンデマンドでの遠隔方式の授業を実施しました。学生の皆さんの遠隔授業へのまじめな態度、教員の授業に対する様々な工夫により、予想以上にうまく進めることができました。しかし、新入生からは、友達ができない、キャンパスライフが楽しめない、大学へ行ってもどこに何があるかも分からない、と言った不安の声をたくさん聞きました。私は、学生の皆さんには勉学はもちろん大事ですが、大学生活で様々な経験を通し良い思い出をたくさん持つことは、将来の財産になると話しています。それができない状況を長く続けてはならないと強く感じていました。

 そこで、後期授業は、教職員と相談しすべて対面方式としました。二ヶ月半が経ち、大勢の学生諸君の姿をキャンパス内で見ることができ、楽しそうに会話をしている様子を見ると、ようやくいつもの大学に戻ってきたと感じています。新入生の皆さんも次第に慣れてきたようです。もちろん、コロナの感染防止対策は可能な限りすべて行っております。 

 ところが11月に入り、日本全体では、感染者数が急増しています。第三波とも言われるようになりました。感染防止と経済対策はいわばブレーキとアクセルに相当し、それをどうコントロールするか、日本だけではなく世界中で大問題となっています。完全にコロナを終息させ、それから経済を復活させるのが理想ですが、この新型コロナについては、まだ分からないことがたくさんありワクチン接種にはもう少し時間がかかりますので、理想通りには行きません。まさにブレーキとアクセルを同時に踏みながら、何とかしのいでいるのが現状です。このような状況の中で再び感染が拡大しています。新聞報道によると医療崩壊も間近に迫っているようで、これ以上感染を拡大させないことが強く求められています。

 感染防止に対しては、もうすでにたくさんの防止方法が出されていますが、それにもかかわらず感染が拡大しています。原因は、これらの防止法が守られていないためであることは明らかです。しかしウィルスは目には見えませんので、ルールを守れば良いと言ってもそれだけでは解決しません。感染は、空間をさまよっているウィルスを吸い込むことや、鼻や口の周りに付着したウィルスを手で目や口に入れてしまうこと、ウィルスが付着したドアノブや手摺りなど身近なものに触ることによって起こります。このように感染は大変単純で、機械的な方法で起こります。十分分かっていても、三密状態に遭遇しての感染や、「ついうっかり」、あるいは思いもよらない場所に触ることで感染してしまうようです。この点が最も感染防止を難しくしています。最近は、このような状況を踏まえ、今までよりもより踏み込んだ具体的な感染防止の考え方が示されています。たとえば、大学では授業そのものよりもむしろ飲み会や寮生活、課外活動等でのクラスター防止に焦点が当てられています。また、厚生労働省新型コロナウィルス感染症対策推進本部からは、感染リスクが高まる「5つの場面」が具体的に示されています。本学ではすでにこれらの内容を示す注意喚起ポスターを作り、感染しやすい場所に掲示しています。

(保護者の皆様へのお願い)
 これから冬場に向かい、皆様のお子様が帰省し、年末、年始と出歩く機会や、色々な会合に出席する機会が増えることが予想されます。その場合、感染するリスクが高まります。学生の皆さんには、別途大学から感染防止のための注意喚起の文章を送っていますが、保護者の皆様におかれましても、外出する際には、一言コロナに注意するように声をかけて頂ければと思います。常に頭の中で感染防止の意識を高めておくことが大事ですし、感染しないためには、想像力が重要です。感染しそうな場所、場面を想像し、それに備える行動が肝心です。そのきっかけになるようなタイミングで声をかけて頂くことが大変効果的です。本学のある秋田県は、全国的に見てコロナ感染者が大変少なく、勉学には有利な環境が続いています。しかし、ずっと続く保証はありません。大学に関係する私達皆で協力し合い、現在行っている対面授業を是非継続していきたいと考えています。

 保護者の皆様におかれましては、本学のコロナ感染防止に対する取り組みへのご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

令和2年12月15日
秋田県立大学 学長 小林 淳一