【学長メッセージ】学生のみなさんへ

 学長の小林です。
 新型コロナウィルスの影響がまだ続いています。学生の皆さんは不安でたまらない日々が続いているものと思います。ようやく遠隔授業が始まりました。待ったなしの状況で始まり、まだ手探りのところもありますが、少しずつ改善し良い授業が提供できるよう教職員の皆さん頑張っていますので、それについてきて下さい。新入生の皆さんは、大学ではどのような授業をするのだろうかと期待と不安が入り交じっていると思います。さらに遠隔授業ですと、通常の授業とは異なり、講義終了後先生のところに行き、気楽に質問する事もなかなか出来ません。分からない事がたくさんある場合、もどかしさも感じるでしょう。

 私は、大学が皆さんに提供する最も大切なものは、皆さん一人一人が直接先生や職員とどんな事でも相談できる環境だと考えています。授業から多くの事を学び、力を付ける事はもちろん大切ですが、大学生活の中での様々な悩みに対して、気楽に相談し解決できる事も重要な事です。それによって皆さんは人間として幅広く成長できるからです。毎年、卒業する学生諸君に本学に入って最も良かった事は何かを尋ねます。すると圧倒的に多い回答が「先生や職員との距離が近く、楽しい大学生活が送れた。」です。高校時代よりはるかに先生や職員が親身に話を聞いてくれ、想像以上だったと感じたからだと思います。教職員が親身になって学生の皆さんに対応するのは、開学時において、初代の学長はじめ多くの教職員の教育に対する熱い思いがあったからです。それ以来学生に対するきめ細かな指導は本学の文化になっています。その証拠に新任で来られた先生は、特に指導しなくても自然に本学の学生への接し方に馴染んでいきます。新型コロナウィルス感染により通常とは異なる大学生活が続いていますので、皆さんは多くの悩みを抱えている事と思います。今求められるのはそれらの悩みを一つ一つ解決し皆さんの不安を取り除く事だと考えています。まだ感染拡大防止のためのマスク着用や距離を取っての面接対話にはなりますが、皆さんとの個別の対話が可能です。各学科の学年クラス担任、学生窓口である教務や学生チームを通して気軽に相談して下さい。きっと解決に向かうと思います。

 さて、日本赤十字社によると、新型コロナウィルス感染症は3つの顔があると言います。第一の感染症は、病気そのものです。感染すると発熱などの風邪症状が現れ重症化すると肺炎を引き起こします。第二の感染症は、不安と恐れです。この感染症は、ワクチンもなく分からない事がたくさんあるため、私達は不安や恐れを感じ振り回されてしまうという事です。そしてその事が直ぐに人から人へ伝染していきます。第三の感染症は、嫌悪・偏見・差別です。不安や恐れは人間が生き延びようとする本能を刺激します。そしてウィルス感染に関わる人や対象を日常生活から遠ざけたり、差別するなどして、人と人との信頼関係や社会の繋がりを壊していきます。現にニュースを見ているとまさにこのような事が起きている事が分かります。私達は、コロナの戦略にはまらないように、これらの状況をきちんと認識し、冷静に対処することが望まれています。

 コロナとの戦いはまだ続きますが、一人一人が感染しない、感染させない強い意志を持ってこの難局を克服していきましょう。きっと今回の経験が将来活かされていくと信じています。
令和2年5月12日
秋田県立大学 学長 小林 淳一