保護者の皆様へ(令和5月12日掲載)

秋田県立大学学長の小林淳一でございます。
日頃から後援会を通し、本学へのご支援を頂き感謝申し上げます。

 新型コロナウィルス感染が中国からスタートし全世界に拡大しています。日本も例外ではありません。3月の3連休を境に感染が急激に拡大しました。春の暖かな日差しの中桜が咲き、少しぐらい大丈夫だろうと「コロナ疲れ」も相まって、大勢の人が行楽地や桜の名所に集まりました。その結果約2週間後に急速に感染者が増えました。コロナウィルス感染は、感染者との直接あるいは間接接触によって広がっていきます。初期には、感染者をいち早く特定し濃厚接触者を探し出し、そこを徹底的に隔離する事により、感染拡大を防ぎましたが、感染者が急拡大するにつれて、感染経路が分からない感染者が大幅に増えてきました。この結果、医療現場は逼迫し院内感染も発生し、医療崩壊も現れ始めました。全国に非常事態宣言が発令され、感染拡大をなんとか食い止めようと必死の状態が現在も続いています。

 学生の皆さんには、4月5日までに秋田に居住してもらい自宅での2週間の健康観察をしていただきました。お陰様で一人の感染者も出さず現在に至っています。秋田県では感染者が累計で16名と少なく、4月16日以降感染者の発表はありません。従って、最も注意している事は県外からウィルスが持ち込まれる事であり、県としては県を跨いでの移動を極力制限しています。大学としては県の方針に従い、教職員はもちろん学生にも県外への移動を自粛するよう指導しています。しかしながら、学生への負担は大きく、ウィルス感染や大学生活への不安が普段以上に高まっていると考えています。さらに感染拡大防止の観点から遠隔授業も始まりました。
 
 私は、このような状況の中で最も大切な事は、学生の皆さん一人一人に直接教員や職員が声をかけ不安を取り除く事だと考えています。幸い本学では開学以来学生に対して教職員が親身になって学生と向き合う体制が出来ています。本学では、授業から多くの事を学び、力を付ける事はもちろん大切ですが、大学生活の中での様々な悩みに対して、気楽に相談し解決する事によって人間として幅広く成長する事も大変重要だと考えています。毎年、卒業する学生諸君に本学に入って最も良かった事は何かを尋ねます。すると圧倒的に多い回答が「先生や職員との距離が近く、楽しい大学生活が送れた。」です。高校生時代よりはるかに教員や職員が親身に話を聞いてくれ、想像以上だったと感じたからだと思います。教職員が親身になって学生の皆さんに対応するのは、開学時において、初代の学長はじめ多くの教職員の教育に対する熱い思いがあったからです。それ以来学生に対するきめ細かな指導は本学の文化になっています。その証拠に新任で来られた先生は、特に指導しなくても自然に本学の学生への接し方に馴染んでいきます。このような体制を活かし、きめ細かく学生に向き合い、この難局を乗り越えていくつもりです。各学科の学年クラス担任、学生生活委員会、配属研究室などの教員、一方、職員組織における学生チーム、教務チームの教育担当職員、さらにはカウンセラー、保健室職員が相談窓口として当っています。大きな問題に対してはこれらが連携して対応します。

 一方、授業は5月11日(月)からスタートしました。当面すべての授業は遠隔授業です。学生のICT環境を調査しました。ネットワーク環境や機器に問題のある学生には、大学の指定した教室にあるコンピュータルームで受けてもらう事にしています。待ったなしの遠隔授業ですので、教員も手探り状態で開始していますが、本学の教員の授業スキルを活かし、日々改善しながら通常の授業に近づけていきます。
 また、学費負担問題については、国の修学支援制度が今年度から始まり、新型コロナウィルスへも対応することになっていますので、学生を通じこれらの案内と相談を始めています。

 コロナウィルスとの戦いはまだ続きますが、本学としては、学生の皆さんの健康・安全を第一とし、感染防止、心のケアを教職員一丸となって進めていきますので、今後ともご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

令和2年5月12日
秋田県立大学 学長 小林 淳一