written by Prof. Akira SATOH

on 1st of January, 2012
2001年-2005年間の研究成果

1. 速度加算近似に基づいたストークス動力学法の構築



速度加算近似による粘度の時間変化が
力加算近似の結果と非常によく一致する
ことから、本速度加算近似が有効である
ことを示した。











速度加算近似による粘度が、広い粒子間
磁気力にわたって力加算近似の結果と非
常によく一致する。


















速度加算近似を用いたストークス動力学
法により、単純せん断流下で生じる特徴
的な壁面凝集構造の形成を示した。
















2.  cluster-basedのストークス動力学法の構築




cluster-basedストークス動力学法を提案し、
粘度の時間変化が力加算近似の結果と非
常によく一致することから、cluster-basedス
トークス動力学法が有効でであることを示し
た。


(a) 粒子間磁気力が比較的弱い場合













(b) 粒子間磁気力がせん断流の影響に対し
て支配的な場合











3. 摂動法による散逸粒子動力学法の理論的検証とシミュレーションに
よる妥当性の検討





摂動法により得た散逸力に起因する粘度は
非平衡動力学シミュレーションより得た値と
非常によく一致することを明らかにした。



(a) 粒子間相互作用に対して散逸力による相
互作用を10倍に設定した場合















(b) 粒子間相互作用に対して散逸力による相
互作用を等しくした場合











4. 棒状粒子の配向分布に関する理論構築
(平均場近似によるクラスター間の相互作用を考慮)




    異なるクラスタに属する粒子間の相互作用を考慮する
    ための直線状クラスタモデル
















クラスタモデルの妥当性を検証するために、
ポテンシャル曲線を検討することで、粒子の
配置を決定した(並行配置を千鳥配置を検
討)。














粘度の粒子体積分率への依存性。粒子間磁
気力および体積分率が大きいほど、大きな見
かけ粘度が得られる。


(a) 印加磁場がある程度支配的な場合













(b) 印加磁場が非常に支配的な場合











粘度の粒子アスペクト比への依存性。アスペ
クト比が増すほど、大きな見かけ粘度が得ら
れる。














5. ヘマタイト棒状粒子の逆磁気粘性効果の理論予測





せん断流が支配的で、磁場が弱い場
合には、粒子の配向分布は一点ピー
ク型の分布になる。








磁場の強さが増すと、一点ピーク型か
らピーク値が線状になる尾根状分布
のような特徴的な配向分布特性とな
る。









磁場の強さが増すと、粘度が負になるという、逆磁気粘性効果
が生じることを、世界で初めて理論的に予測した。


(a) 負の粘度の印加磁場の強さへの依存性














(b)負の粘度の粒子アスペクト比への依存性。細長い粒子ほど
大きな逆磁気粘性効果が得られる。











RETURN (Back to Satoh's HomePage)


END.