秋田県立大学だより No.29 〜 ようこそ本荘キャンパスへ 〜
本荘市市政だより(平成16年11月20日発行)より |
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研究紹介(17)
機械知能システム学科 材料力学講座 熊沢鉄雄教授
現在、パソコンや携帯電話、家電品では、電気接続個所に鉛入りはんだ材料が使用されていますが、鉛は廃棄された場合に有害となるため、環境に適合した材料への代替が必要です。代替材料として有力視されているそれぞれの材料は、変形や強度の点で問題があります。これを改善し、実用化するためには変形や割れを解析し、その特性を明らかにする必要があります。はんだ接続部は寸法が一
_以下と小さいことから、材料力学講座では、微小域の変形、強度をとらえる新しい方法を提案し、その技術開発に取り組んでいます。さらに、提案した方法はプラント、タンクなどの構造物のヘルスモニタリング(監視システム)に応用することも進めています。
また、当講座ではプラスチック材料の成形、強度向上の研究にも力を入れています。ガラス繊維を添加した強化プラスチックはリサイクルが困難です。これを改善する試みとして、ポリカーボネートプラスチックを取り上げ、これにポリエステルをブレンドして強度を高め、同時にリサイクルしやすくする研究をしています。
これらの研究は本荘由利産学共同研究センターの支援、地元企業との共同により進めています。
写真

▲材料の変形、強度の試験
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