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2017-04-10

ジョブシャドウイングレポート(秋田精工株式会社)

 

 

 平成29年2月23日(木)、秋田精工株式会社本社工場(由利本荘市西目町沼田字新道下572-2)において、ジョブシャドウイングを行いました。参加者は、システム科学技術学部機械知能システム学科1年生1名、2年生1名の計2名でした。

 

 秋田精工株式会社は、YURIホールディングスの企業の1つ。自動化・省力化機械の設計や製作に加え、航空宇宙品質マネジメントシステムJISQ9100認証を取得し、航空機内装品の組立や航空機部品の機械加工など幅広い事業を行っています。訪問した本社工場では184名の社員の皆さんが働いているとのことです。今回は、自動化・省力化機械を製作している職場を訪問し、働いている様子を観察させていただきました。
 「経営者講話」では、佐藤俊広取締役総務部長からお話しいただきました。はじめに佐藤総務部長から秋田精工株式会社の生い立ちについて話がありました。由利工業株式会社ではTDKの電子部品を製作する際に、より生産性を上げるために治工具を改善し製作していましたが、その部署を独立させて秋田精工株式会社を設立したとのことでした。
 その後、少しずつ業績を上げて今に至っており、お客様からの設計情報や仕様情報をいただいて、設計から材料調達、部品確保して組み立て、そしてお客様に納品する「一貫生産」が会社の強み、との紹介がありました。
 リーマンショックのときには売り上げが半減以下になったことから、経営の安定化を図るために航空機関連産業など別分野にも参入したとのことでした。今後はさらに、経営の安定を図るために、他業種も視野に入れて活動を行いたいとのことでした。

 

 参加した学生からの「自社製品として具体的にどのようなものを製品化していくのか」という質問に対して「需要があるものを作るようにしなければ売れない。需要の大きさ、どこにあるのか、新しい市場を作るということも頭に入れながら準備している段階」と話しました。
 また、佐藤部長から新規分野への参入について「国や県などの産業政策の中で航空機関係や医療機器関係など、これから市場が大きくなると思われるものに参入するようにしている。コストについては、参入の際に行政による補助制度や税制の優遇制度を活用してイニシャルコストを抑えるようにしている。新しい分野の仕事はすぐには採算はとれない。特に航空機関係は数年持ち出しになることは参入する時点で承知していた」と説明していただきました。
 また、高卒者と大卒者の採用の考えと会社の人材教育の考え方、人脈はどのようにして築いていったら良いかなど、学生からも質問がどんどん出され、佐藤部長からは具体的な事例を交えながら、わかりやすく丁寧に答えていただきました。

 

 午後は、原田和之機械設計課長から、業務内容について詳しく紹介していただきました。事務所は秋田市新屋にあり、10名の職員が機械設計に従事しているとのことです。仕事は企業の設備に関するものやスマートフォンの部品、自動車、インフラ、自然エネルギーなど幅広い分野にわたるとのことです。設計したものが世の中に役立つことを目指しているとのことで、課題としては、電子部品が年々小さく、高精度になっているため、設計力をいかに高めていくかということでした。

 

 次に、制御設計課の佐々木満技師からも業務の内容について紹介していただきました。業務には4つの柱があるとのことでした。①お客様の仕様に見合う回路設計②配線③調整・デバッグ④据え付け、とのことです。仕事のやりがいとしては、機械に命を吹き込むことができること、国内外に出張して仕事ができること、仕事上のつきあいが広くなること。一方、装置や技術の進歩が早いため、常に勉強が必要とのことでした。
 学生からは、人によってソフトに違いがあったり、使う言語によっても違ってくるが、どう調整するのかという質問がありました。それに対して、産業機械の場合自由度が高いので、高精度な動きまでは必要ないこと、設計する人のセンスが求められることなどの説明がありました。

 

 工場内見学では、加工の部署で5面加工機やマシニングセンター研磨作業などについて加工課の菅原洋介統括係長から説明を受け、観察しました。また組立部署では、加工された部品を組み立てる作業について説明を受け間近に観察しました。

 

 品質保証の部署は、品質保証課の阿部邦彦係長から加工された部品などを仕様書に従ったものになっているか、測定器でチェックするところです。測定は一定のルールのもとでチェックしますが、航空機関連部品などは1点1点すべて測定してチェックし、チェックした書類は、半永久的に保存する必要があるとのことでした。外部に発注したものが納品される場合もこの部署のチェックを受けてから関係部署に渡されることになるとの説明がありました。

 

 意見交換では、学生から海外工場の進出をベトナム、インドネシア、フィリピンとした理由について質問がありました。

 

◎ジョブシャドウイング参加の感想は?
・実際に現場で働く方々の生の声を多く聞くことができたのは非常に良かった。
・今まで経験した企業見学では、多人数での見学であったので質問がしづらかったが、今回のジョブシャドウイングは、ごく少数で内容が濃密で質問もしやすかった。
・このような少人数での活動は是非これからも続けてほしい。
・学校で学習したことが、様々な形に応用され使用されているのが見られて学習意欲となった。
・工学系以外の関連分野についても様々な知識を得られてよかった。

 

◎この経験を今後の学習や学生生活にどう活かしたいと思いますか?
・特定の分野に興味を持っておらず、研究室もどこを選ぶか考えていなかったので、今回のジョブシャドウイングの経験を将来やりたい分野を考える参考にしたい。
・工場内の見学では、大学の講義で学んだ加工機械やそれを使って実際に加工している様子を見ることができた。加工機械についての知識を学生のうちにもう少し深めたいと思う。
・制御設計の仕事で海外に行くこともるとのことだったので、英語の勉強をして、仕事に就いたときに備えておきたい。
・なぜ海外進出の際にベトナム、インドネシア、フィリピンが選ばれたか、ベトナムに行って国民性などを学びたい。
・他社との協力が、YURIホールディングスによってより強化されている。経営方法が時代に合わせて次々と変化して行っている。

 

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