秋田県立大学 地域連携・研究推進センターHOME研究紹介

ブラックホールと流体の数理的研究

数学 准教授 宮本 雲平

今進めていること

時間と空間の理論,一般相対性理論を用いてブラックホールの数理的研究を行っています.また,ブラックホールと流体の類似性に着目した学際的研究にも取り組んでいます.

少々詳しく言うと・・・

一般相対性理論はアインシュタインによって定式化された時間・空間の曲がりを記述する理論です.その理論によれば,エネルギーが時空を歪め,ときには光さえも捉えて離さない強重力領域を形成します.その領域がブラックホールであり,我々の宇宙にも無数に存在すると考えられています.私は物理と数学を使って,ブラックホールの安定性や運動について調べています.また,ブラックホールは流体(水滴やシャボン玉)と似た振舞いをすることが知られています.私はこの事実からヒントを得て,流体力学を使ったブラックホール物理の諸問題解決にも取り組んでいます.

ここまで到達したい!

ブラックホールと流体の類似が単なる偶然ではなく,時空の運動方程式(アインシュタイン方程式)と流体の運動方程式(ナヴィエ・ストークス方程式)の間にある真の対応なら,流体の性質から時空の性質が,時空の性質から流体の性質が双方的に理解できることになります.まずは,そのような対応がどの程度裏付けられるか,限界は何処なのかを見極めたいと思っています.

おまけの一言

"The most incomprehensible thing about the world is that it is comprehensible."(この世の一番理解しがたい点は,この世が理解できるということだ)by Albert Einstein (1879--1955).