秋田県立大学 地域連携・研究推進センターHOME研究紹介

安全・安心な八郎湖を目指したアオコ消長機構の解明

生物環境科学科 助教 岡野 邦宏

今進めていること

秋田県八郎湖で大きな問題となっているアオコについて、その消長機構解明を最終目的としてアオコを形成している植物プランクトンの種類やそれらが産生する毒素の量、またそれらと水質の関係などについて調査・解析を行っています。

少々詳しく言うと・・・

八郎潟残存湖(八郎湖)はその富栄養化の進行とアオコの発生などから平成19年12月より湖沼水質保全特別措置法(湖沼法)の指定を受け、その水質改善対策が急務となっています。ここで大きな問題となっている「アオコ」は、ミクロキスティス属などの植物プランクトンが大量増殖した現象ですが、それら植物プランクトンの中にはミクロシスチンと呼ばれる極めて強力な毒素を産生する種が存在します。しかし、八郎湖におけるそれら有毒なアオコに関する一貫したデータの蓄積は進んでいないため、その消長機構の解明や抜本的改善に必要な知見は不足しているのが現状です。
アオコ毒ミクロキスチンの分布および季節変動と水質データを比較・解析するともに、分子生物学的な手法(遺伝子)を用いてアオコを形成する植物プランクトンを調査することで八郎湖におけるアオコ発生機構を解明したいと考えています。

ここまで到達したい!

八郎湖で発生するアオコは「どういった種類」で「どういった生理特性(増殖速度、毒素の産生量など)」を持っているのかを明らかにして、アオコの発生を抑制する方法の創出に寄与したいと考えています。また、八郎湖でアオコを形成する植物プランクトンのデータベースを構築することで「いつ頃のあの場所は毒素が発生する」など毒素の発生予測に結び付けたいと考えています。

おまけの一言

アオコの発生は水質や微生物同士の相互作用が複雑に絡み合って起きているため、アオコ問題を解決することは一筋縄ではいかない難しい課題ですが、「安全・安心な八郎湖」を目指して研究を進めていきたいと思います。