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ちょっといい科学の話

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アンテナも進化する?

システム科学技術学部電子情報システム学科
助教授  笹森 崇行

電波は1864年にその存在が数学的に予言され、1897年には無線電信会社が設立されて遠くにいる人との連絡に使われるようになりました。1912年のタイタニック号沈没のときには、世界初のSOS信号が無線電信により送信され、多くの人命救助に役立ちました。現在では、テレビやラジオの放送や携帯電話、惑星探査衛星との通信、レーダー、電子レンジ、RFID(識別・管理のための微小な無線タグ)など、とても幅広い分野で電波は利用され、私たちの生活に欠かせないものになっています。

ところで、送信機で作った電流を電波として空中に飛ばしたり、飛んできた電波を電流に変換して受信機に取り込んだりする部分をアンテナといいます。アンテナが無いと電波を送受信することができません。アンテナという単語は、元来は昆虫などの触角を意味しています。触角が昆虫の種類によって様々な形状をしているように、アンテナにも様々な形のものがあります。これは電波を効率よく送受信するために、先人達が知恵をしぼって試行錯誤しながらアンテナを使用目的に合わせて進化させてきたためなのです。

近い将来には、無線を利用していつでもどこからでも情報ネットワークにコンピュータを接続して使えるユビキタス社会が実現されようとしています。ここでも、さらに進化したアンテナが活躍してくれることでしょう。電波の利用が発展する限り、アンテナの進化は止まらないのです。

※このコラムは、平成17年11月20日付け秋田魁新報朝刊に掲載されたものです。

 

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