イスネット
生物資源科学部 応用生物科学科教授 岩野 君夫(イワノキミオ)
食品醸造グループ
日本酒の美味しさを探る
お酒は嗜好品で致酔飲料ですが、美味しいお酒を適量飲んで人生の潤滑油としたいものです。私は「日本酒の美味しさを探る」研究を行っています。 これまで、日本酒の美味しさには4つのアミノ酸、アラニン、グルタミン酸、アルギニン、アスパラギン酸が深く関係しており、その他に酵母のアミノ酸代謝により生じるチロソール、β-フェニルエタノール、トリプトホールは「後味」に深く関わっていることを明らかにしました。 これらのアミノ酸の生成には酒米のタンパク質組成、麹菌の生産するタンパク質分解酵素、酵母のアミノ酸代謝などが総合的に関わっていますが、それを解明して美味しいお酒を造る醸造技術の確立を目指して研究を続けています。
多変量解析ソフト
お酒の有機酸やアミノ酸などの成分、原料米のタンパク質組成、麹の酵素活性などの分析データはそれだけでは単に数字に過ぎないのですが、このデータをクラスター分析、主成分分析、重回帰分析、判別分析などの多変量解析を実施することにより、それまで目に見えなかったものが見えてきて因果関係がはっきりと分かってきます。数十年前はこのようなデータ解析は大きな電子計算機が必要でしたが、最近は個人のパソコンで簡単に解析できます。
01.今の研究に取り組むことになったきっかけは?
前職は国税庁醸造研究所の研究員で日本酒、焼酎の研究を行っていました。平成11年の開学と同時に秋田県立大学に移りましたが、それまでの研究の延長線上で現在の研究を行っています。
02.県大の良いところを教えてください。
新設大学のためゼロからのスタートでしたが、最新鋭の高額な分析機器が購入できて古い機器を使っている他大学に比べて研究面で有利です。また教育も教官一人当たりの学生数は少なく温かい人間関係が得られます。
03.現在の研究は社会でどのように役立ちますか?
秋田県は美味しいお米が取れ、そのお米を使ってできる日本酒も県外に多量に移出されている酒どころです。「秋田のお酒は美味しい」という評判をさらに高めることが販路拡大に結びつき秋田県の農業や酒造業の発展に大きく寄与すると思っています。


