秋田県立大学「知の拠点」構想
2005年1月20日制定
21世紀は、知識や情報が地球規模で瞬時に伝達交換されながら大きな価値を生み出す「知」の世紀であると言われています。加えて、日本ではこれまでの社会システムが見直され、それぞれの地域が国内外の諸地域と互いに連繋を保ちながら、個性と自主性をもって自らの未来を決定していく時代が到来しようとしています。
秋田県立大学は、このような時代にあって、学術の発展及びそれに基づく科学技術の創出やそれらの継承を通して、地域の発展と人類の平和や福祉に貢献し国内外で評価される大学を目指します。
加えて、秋田県が有する豊かな自然や資源、長い伝統に支えられた技術や文化、さらには地域の産業活動などとの関わりを常に考えながら教育研究を行い、将来にわたって、秋田県の持続可能な発展、ひいては環日本海地域の発展に貢献する「知の拠点」としての役割を果たして行きます。
この構想は、先に策定した「秋田県立大学のあり方に関する基本的な考え方」を実現するための具体的方向性を示したものであり、また、今後本学が掲げる教育と研究及び地域貢献などの目標を企画立案する際の指針となるものです。
知の創出
秋田県立大学は、基礎的、先端的、独創的な研究を通して新たな知を創出し、多様な文化や普遍的な価値を持った科学技術を確立するため、次のような方針に基づき教育研究を行います。
- 「知」の統合
これまで蓄積されてきた経験知と先端的な知識や技術を統合し、さらなる技術革新が見込まれる未来社会への対応に必要な「知」を創造します。 - 創造性と多様性の尊重
新たな科学技術を生み出す研究者の創造性や多様性、飽くなき探求心を尊重し、普遍的な価値を生み出す研究を推進します。 - 持続可能な社会への貢献
倫理的な視点を欠いた科学技術は、資源の枯渇や自然環境破壊を招くなど社会の発展に負の影響を与える恐れがあることを深く認識し、世代を超えて恩恵を得ることができ、持続可能な社会の構築に貢献する安全・安心な科学技術を創造します。 - 教育との一体性
研究によって得られた最新の知識や技術を教育の場に還元し、また、教育の成果を研究に反映させることによって、教育と一体となった研究を推進します。 - 国際水準への挑戦
国際水準を目指し、国際競争力を有する研究、基礎研究を基盤とした先端的領域の研究、新たな学術領域における独創的・萌芽的な研究を推進します。
知の継承
秋田県立大学は、情報化、国際化、技術の高度化が進展するなかで、次代を担う有為の人材を育成し、文化や科学技術などの人類の知的財産を継承し、発展させていくため、次のような方針に基づき教育研究を行います。
- 未来への志向
真理探究の精神と、柔軟な発想や豊かな創造力を育み、未来をたくましく切り拓くことのできる人材を育成します。 - 変化への対応
社会経済や科学技術の急激な変化に対応するため、不断の学習の中で自ら問題を発見し、その解決を図ることのできる「問題発見・解決能力」を持った人材を育成します。 - 統合への志向
細分化された各学問分野を深く掘り下げて研究するだけでなく、それら複数の分野にわたる知識や技術を幅広い視野から統合し、研究することのできる人材を育成します。 - 国際化への対応
社会、文化、科学技術の急速な国際化に対応するため、幅広い教養と高度の専門性、高い知性と豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成します。 - 地域への貢献
地域が有する特色や特性、知恵や技能を踏まえた教育研究を行うことにより、地域の将来を担う技術者、研究者や創意工夫をもって地域づくりに取り組む人材を育成します。 - 育成する人材像
各専門分野の知識と技術を習得し、自らを磨くことができる基礎的能力と論理的思考力を備え、国際社会で活躍できる人材を総合科学教育研究センターの支援のもと育成します。
<システム科学技術学部・研究科>
学部教育を通じて、「ものづくり」のための科学技術を「システム思考」で駆使することのできる、次代を担うに相応しい中堅エンジニアを育成します。また、研究科では、創造力と統合力に秀でた次代の高度エンジニアを育成します。
<生物資源科学部・研究科>
学部では、地域の生物資源への深い理解をもとに生物による「ものづくり・環境づくり」に貢献する人材を育成します。また、研究科では、木材高度加工研究所とともに、高い識見と優れた解析力を育み、新しい価値の創造に貢献できる人材を育成します。
知の展開
秋田県立大学は、開かれた大学としてその教育研究の成果を世界に向けて発信するとともに、教育、産業、文化、伝統などの地域資産の継承と展開に幅広く貢献するための活動を行います。
- 世界に向かう大学
先端的科学技術分野をはじめ、地域の特色から発想した分野、基礎的研究分野などについて研究開発を進め、その研究成果を国際社会に発信します。
また、海外からの研究者や留学生を積極的に受入れ、諸外国との学術交流を推進します。 - 存在感のある大学
秋田県立大学は、「知の拠点」として生涯学習や技能開発といった社会のニーズに幅広く応えるとともに、伝統的な地域の知恵や技能の継承、そして新たに地域に芽生えた知識や技術の展開に積極的に関わり、存在感のある大学を目指します。 - 産公民学連携の推進
企業、行政、NPO、地域住民など多様な主体とのパートナーシップを育み、相互・相乗的な活性化を図ることを目指します。
また、企業等との共同研究の推進、外部資金の獲得などに努め、知的財産の創出・管理及び活用促進を図り、地域共同研究センターを核として秋田の産業振興等に貢献します。
知の基盤整備
秋田県立大学は、上に述べた活動が、良好な環境のもとで円滑に行われるよう、次のような基盤整備を行います。
- 大学の方針や工夫を自主的かつ迅速に決定できるような組織体制、優秀な教職員を確保し、各々が能力を十分に発揮しうるような制度、自律的で柔軟な大学運営を可能にする財務会計制度などの構築の実現を図ります。
- 本構想の実現に結びつく教育研究などの目標を設定し、定期的に自己点検・評価及び認証評価機関による第三者評価を実施し、その成果を検証しながら本構想の実現を図ります。
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高い安全性と良好な施設環境を保持するため、施設・設備の計画的な維持・管理・運用に努めます。
また、全学的な安全管理体制の充実や整備を図ることにより、学生や教職員の健康管理及び防災・防犯に努めます。
