2018.4.16.MON/16:30-18:00

木『 被子植物の新しい送粉シンドローム
        :地味な花とキノコバエの知られざる関係性 』

東京大学 理学系研究科/望月 昂

被子植物の色とりどりでかぐわしい花は、花粉を運搬する動物を効率よく花へ誘い込むための広告である。 送粉を担う動物はハナバチや鳥、チョウなど多岐に渡り、青や紫でつりがね状のハナバチ媒花や赤く深い花冠を持つ鳥媒花など、 植物はそれぞれの送粉者に適した花を並行的に進化させてきたことが知られている。 これは送粉シンドロームと呼ばれ、花形質と送粉者の関係性についての基本的な考え方である。送粉シンドロームは花形質から 送粉者を予想できる点で有用である一方で、野外には既存の送粉シンドロームに当てはまらない植物が数多く存在しており、理解は十分でない。
 発表者は、そうした「変わった花」を持つ植物の送粉様式に興味を持って研究を進めるうちに、日本に生育する複数の植物が、 新たな送粉シンドロームと思われるような互いに類似した花を持つことを見出した。 アオキやムラサキマユミをはじめとするこれら5科7種の植物は暗赤色の小さな皿状の花を持ち、送粉者の調査を行ったところ、 いずれもキノコバエという微小なハエに送粉されることが明らかになった。このことは、5科7種の植物の似通った花がキノコバエ媒シンドロームで あることを示唆している。
 さらに、同様の花を持った植物は日本だけでなく、世界中の様々な地域でみられることから、「キノコバエ媒シンドローム」の見過されてきた 世界的多様性が浮き彫りになりつつある。

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